2010/09/01

Mac OS XでのChromiumのコンパイル

Chromiumはオープンソース版Chromeです。Chromium WikiのMacビルドのページを参考にコンパイルしてみました。64-bitサポートは現在Linuxのみのようです (参考)。OSはSnow Leopard、Xcodeは3.2, Macportsは導入済みでsvnなどをインストールしているものとします。

gclientの導入とプロジェクトツリーのインポート

まず、gclientに必要なパッケージを導入しておきます。

sudo port install py25-socket-ssl   # これがないとgcl uploadでエラーになる

続いて、gclientを導入して、プロジェクトツリーをインポートします。

svn co http://src.chromium.org/svn/trunk/tools/depot_tools
export PATH=`pwd`/depot_tools:"$PATH"
mkdir chromium && cd chromium
gclient config http://src.chromium.org/svn/trunk/src

そして、.gclientを編集します。最近のリビジョンではテストコードが巨大化しているため、Chromiumのコンパイルに不要なサブツリーは省いて、sync時間を短縮します。

  solutions = [
    { "name"        : "src",
      "url"         : "http://src.chromium.org/svn/trunk/src",
      "custom_deps" : {
+          "src/third_party/WebKit/LayoutTests": None,
+          "src/chrome/tools/test/reference_build/chrome": None,
+          "src/chrome/tools/test/reference_build/chrome_frame": None,
+          "src/chrome/tools/test/reference_build/chrome_linux": None,
+          "src/chrome/tools/test/reference_build/chrome_mac": None,
+          "src/third_party/hunspell_dictionaries": None,
      },
      "safesync_url": "",
    },
  ]

あとはツリーを取得するだけです。また、これを実行する前にSpotlight検索からchromiumフォルダを除外しておくとよいでしょう。ツリー取得には30分ほどかかりました。

gclient sync

ビルド

ビルドには次のコマンドを実行するだけです (手元のMacbook Pro環境では約50分かかりました。また、ビルド後のツリー一式で約9GBになりました)。

cd src/chrome
xcodebuild -project chrome.xcodeproj -configuration Debug -target chrome
xcodebuild -project chrome.xcodeproj -configuration Release -target chrome 

Xcodeでchrome.xcodeprojを開いてコンパイルしてもよいでしょう。コンパイルしたアプリケーションはsrc/xcodebuild/{Debug,Release}にあります。

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