タイトルの通り、Emacsをそれなりに使っていつつも、パッケージもそんなに入れておらず、 Xcodeでコーディングしていたりします。
そんなわけですので、最近はやりらしいSublime Text 2へ簡単に移行できるんじゃないかと思って試してみました。
1週間ほど試用してみての結論から言えば、Emacsからの完全移行は無理でした。 とは言え、結構おもしろかったり便利だったりする機能があったので、導入の手順と感想を簡単にまとめてみました。
簡単にまとめると、よい点/わるい点は次のような感じです。
よい点
- Goto Anythingはレスポンスもよく、賢いのでなかなかよい
- コード補完も優秀
- マルチカーソルは変態的編集を可能にするが、扱いが難しい
- 拡張はPythonで、設定はJsonで行う
- プロジェクト管理ができる
- パッケージ管理もできる
- なにも設定せずともそれなりに使える
わるい点
- ファイルのオープンや保存でダイアログが出るのが邪魔くさい
- Aqua SKKの挙動がおかしい
- リングバッファが使えない
- ドキュメントが全然足りない
- SublimeacsProでキーバインド変更しても、まだいろいろ足りない
- 有料
インストール & パッケージ管理の導入
インストールはいつものようにDownloadページからdmgを落として、.appをApplicationにドロップすればよいだけです。
続いてパッケージ管理をするために、Package Controlを入れます。
まず、Sublime Package Controlに行きInstallをクリック。
次のページにある文字列をコピーします。
そして、Sublime Text 2のメニュー→View→Show ConsoleでPythonコンソールを開いてさきほどコピーした文字列をペーストして実行します。
すると、最後に次のように表示されるのでSublime Text 2を再起動させましょう。
Please restart Sublime Text to finish installation
再起動後、⌘-S-pでコマンドパレットを開いて、Package Controll: Install Packageを選択します。
そうすると、パッケージ一覧の取得後にパッケージを選択してインストールできるようになります。
SublemacsProの導入
というわけで早速Emacsキーバインドにしてしまいます。これは、パッケージ一覧からSublemacsProをインストールすればよいです。
SublemacsProを入れたとしてもまだ、
- i-search中の挙動が違う
- C-wが効かない
- C-fがなど効かない
などキーバインドがいろいろ違うので違和感は多いのですがとりあえず使う分にはよいでしょう。
ちなみにパッケージ一覧のウィンドウはEmacsのようにバッファ全体を使わないのでちょっと見ずらい気がしました。
よい点: Goto Anything
ここからよい点をいくつか挙げていきます。
まずはGoto Anythingです。これは簡単に言うと、ほどよいレスポンスで使えるanything+tagsみたいなのものでしょうか (helm-miniをちょこっと使っているくらいなので、実際のところ合っているかわかりません)。
SublemacsProを入れている場合はC-x C-fでGoto Anythingのウィンドウが開きます。
ここから開きたいファイル名をてきとうに入れます。次の例ではDBRestClientを開くためにRCと入れています。キャピタライズとかも考慮してくれます。ある程度絞り込んでからC-nとC-pでバッファを選択すればよいでしょう。
なお、ファイルは左のサイドバーにあるものから探してきているようです。 また、すでに開いているバッファのときはすぐにそのタブに切り替わります。
また、ここから、 #
に続けてキーワードを入れることで、選択ファイル内検索になります。
インクリメンタルサーチのように、バッファ内の該当部分にジャンプします。
よい点: 補完
インテリセンスほど賢くはありませんが、状況に応じて提示するものをちゃんと変えてくるのでそれなりに使いやすいです。
例えば、次のようにHTML内のstyleタグ内でもCSS要素の補完候補が提示されたりします。
よい点: そのほか
他にもいろいろありますが、結局は「なにも設定せずともそれなりに使える」ことに尽きるのかなあと思います。
マルチカーソルは本当にすごいのですが、使いどころがいまいちないです。似たようなことはEmacsのcuaモードでも少しだけ可能ですし。
わるい点: ダイアログが表示される
ここから悪い点を挙げていきます。
まずは、ファイルを開くときや保存するときにOS標準のダイアログが表示されること。 個人的にはOS標準のダイアログが使いづらいと思ってしまうので駄目。
その点Emacsやvimは素晴しいと思います。
わるい点: Aqua SKKがまともに使えない
- 変換モード中にCtrl-Hが効かない。
- 変換中のCtrl-Gが効かない。
- 登録時の挙動がおかしい。
ひとつ目については、例えば「山本」と入力しようとして、次のようになります。
- 「やまだ」と入れてしまった
- Ctrl+Hで1文字削除 (見かけ上「やま」だけに戻る)
- 続けて「もと」と入力
- 「やまだもと」になる
deleteは使えるのでまだましですが、かなりストレスが溜まります。
わるい点: その他
SKKが使えないことがわかった時点で、個人的には購入する気がほとんどなくなってしまったわけですが、 それ以外にもリングバッファが使えなかったり、ドキュメントが少ないのでパッケージをちょっと修正するのもそれなりに手間がかかったのが気になりました。
拡張にPythonが使えるのは多くの人にとってはよいことなのですけどね。
結論
Xcodeの外部エディタとして利用したら、英語だけで済んで、ファイルの追加もないのでいいかなあとちょっとだけ考えたのですが、ここからさらにSublime Text 2の環境を整えるよりは、Emacs環境をよりよくしたほうがよいだろうという結論に達しました。
また、確認していないのでわかりませんが、コンソールでの起動やtramp的な機能があるのかなどはちょっと気になります (最近どちらもあまり利用してないですけど)。
おまけ
Emacs利用についての統計調査を実施中みたいです。
経験レベルの自己評価を尋いているところの解答欄がなんかおかしい。
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